日々是英文解釈 No.11
大学入試問題やTOEIC等で出てくる英文をほぼ毎日1文ずつ解説していきます。
英語の学習において、「文法はある程度理解しているけど英文が読めない」ということはよくあります。
英文を読むためには、英文を読むための英文法の使い方を学ぶ必要があります。
また小学校や中学校では、英文を後ろから返って読むように教わったりします。
しかし、それでは時間がかかってしまいます。
基本的に、英文は前から一度読んで内容を理解できることが大事です。
前から読んで理解できるように、よくでてくる英文を毎日一文ずつ解説していきます。
是非毎日覗いてみてください。
- 次の英文を訳しなさい。
The birds singing in the trees are my friends.
今回は、分詞について解説します。
分詞
分詞には現在分詞と過去分詞があります。
現在分詞は「~ing」の形をしており、過去分詞は過去形と同じ形をしていることが多いです。
このか「~ing」と「過去分詞」の見分け方については、「~ingの見極め方」「過去分詞の見極め方」に書いてますので読んでみてください。
今回はその中でも現在分詞について書きたいと思います。
現在分詞
現在分詞は、「名詞を修飾する」「補語として働く」「with + 名詞 + 分詞」などの働きがあります。
名詞を修飾
現在名詞は名詞を修飾する際次のようなルールがあります。
- 現在分詞のみが名詞を修飾する⇒名詞の前に置く
- 2語以上で名詞を修飾する⇒名詞の後ろに置く
次の例文を見てください。
<例文1>
(1) Look at the flying birds.
飛んでいる鳥を見なさい。
(2) Look at the birds flying in the sky.
空を飛んでいる鳥を見なさい。
<例文1>の(1)では、birdsをflyingが修飾しています。
この場合は、flyingの1語のみで修飾しているためbirdsの前に置かれます。
一方(2)では、flying in the skyがbirdsを修飾します。
この場合は、2語以上が名詞を修飾するので名詞の後ろに置きます。
このように、修飾する分詞の長さによって修飾の仕方が変わるので覚えておいて下さい。
修飾の仕方は異なりますが、同じことがあります。
次の英文を見てください。
<例文2>
(1) the flying birds ⇒ the birds are flying
(2) the birds flying in the sky ⇒ the birds are flying in the sky
(1)も(2)もどちらも、「鳥が飛んでいる」というところは同じです。
このように現在分詞では、修飾する名詞が動作をしていることになります。
これは過去分詞を学ぶ際にも重要になりますので理解しておいてください。
補語として働く
現在分詞は、第2文型(S + V + C)や第5文型(S + V + O + C)のC(補語)としても働きます。
文型については、英文法の中で一番大事なのは文型!!文型からやり直そう!を読んでみてください。
S + V + C(現在分詞):「~しながら・・・する」
<例文3>
He sat watching TV.
彼はテレビを見ながら座っている。
<例文3>は、Heが主語、satが動詞、そしてwatching TVが補語になります。
この場合でも、He is watching TV(彼がテレビを見ている)という関係が成り立っています。
S + V + O + C(現在分詞):「Oが~しているのをVする」
<例文4>
I heard her singing.
私は彼女が歌っているのを聞きました。
<例文4>では、Iが主語、heardが動詞、herが目的語、そしてsingingが補語になります。
この場合は、She is singing(彼女が歌っている)という関係が成り立っています。
with + 名詞 + 現在分詞:「名詞が~している状態で」
<例文5>
He looked at me with his eyes shining.
彼は目を輝かせた状態で私を見ていた。
<例文5>では、Heが主語、looked atが動詞、meが目的語になります。
ここまでで、「彼は私を見ていた」という意味になります。
それに対して、どんな状態で見ていたのかをwith his eyes shiningで表現しています。
このwith + 名詞 + 分詞(または形容詞)を付帯状況と言います。
今回の例文では、目を輝かせた状態でという意味になります。
この場合でも、his eyes are shining(目が輝いている)という関係が成り立っています。
今回の問題の訳し方と解答
英文を読む上では以下の二つがまず大切です。
- 最初に出てきた名詞を主語として考える
- 前置詞のついた名詞は主語になれない
まずは主語を探すことを意識して読み進めます。
今回の問題では、先頭にThe birdsという名詞が来ます。
これが主語だと考えて読み進めます。
すると、次にsingingがきます。
~ingには、1 進行形、2 動名詞、3 分詞、4 分詞構文の4つの可能性があります。
今回は名詞の後ろに置かれていることから、3 分詞、4 分詞構文のどちらかだと考えられます。
分詞であればbirdsを修飾するので次には動詞が来るはずです。
分詞構文であればthe birdsは副詞節の主語であったと考えられるため、the birdsを含め副詞節を形成します。
そのため、次に来るのは文(主語+動詞)のはずです。
今回は分詞と考え次に動詞を探します。
singingに続いてin the treesがあるので、森の中で鳴いているのだとわかります。
そして更に読み進めると、areという動詞が来ます。
are は複数名詞が主語の場合に用いられるため、先ほどのthe birdsが主語でありsingingはbirdsを修飾しているという予想が正しかったことがわかります。
そして最後にmy friendsがきます。
my firiendsは補語であり、この文は第2文型であるとわかります。
- <正解>
森で鳴いている鳥は私の友達です。
今回は判断が難しい~ing形の一つである現在分詞について書きました。
~ingを見たらそれが何かを考えながら読む癖を付けましょう。
英文解釈を独学で勉強したい人は次の本がおすすめです。
「英文法はある程度理解したし英単語覚えた」
けど英文を読むことが出来ないという人は一度手に取ってみてください。