日々是英文法 No.82
大学入試問題やTOEIC等の文法をほぼ毎日1問ずつ解説していきます。
たった1問でも毎日続ければ365問です。
大学入試を乗り越えるためには365問だけではもちろん足りません。
しかし、毎日少しでも英語に触れること、そしてそれを確実に覚える習慣を身につけることはとても大切なことです。
是非毎日覗いてみてください。
- 次の問いの( )の中に入れるのに最も適当なものを、1~4の中から選びなさい。
Do you remember the scene in the movie ( ) the police officer finds the robber?
1 for
2 there
3 where
4 which
この問題は、2020年関西学院大学の問題です。
受験生であれば、10秒以内に解いて欲しい問題です。
解答だけ見たい人はこちら
- 今回のポイント:関係詞(関係副詞)
- 関係代名詞と関係副詞の書き換え
- 今回の問題の解き方と解答
今回のポイント:関係詞(関係副詞)
今回の問題を解くポイントは、関係詞です。
関係詞には大きく分けて「関係代名詞」「関係副詞」「複合関係詞」の3つあります。
今回用いられているのは、その中の「関係副詞」です。
関係副詞
関係副詞は副詞の代わりに用いられ、「where」「when」「why」「how」があります。
それぞれ以下のように使い分けられます。
- where:先行詞は「場所を表す」語句
- when:先行詞は「時を表す」語句
- why:先行詞は「理由を表す」語句(the reason)
- how:先行詞は「方法を表す」語句(the way)
*先行詞は省略されることがある。
*howとthe wayは同時に使うことができない
今回は、関係副詞の中の「where」についてみていきます。
次の例文を見てください。
<例文1>
(1) This is the house.
これは家です。
(2) I live there.
私はそこに住んでいます。
<例文1>は、(1)で「これは家です」、(2)で「私はそこに住んでいます」と2つの文で表しています。
この(1)(2)を1つにして「これは私が住んでいる家です」と表したいときに用いるのが関係副詞です。
その関係代名詞を使った文が次の<例文2>になります。
<例文2>
This is the house where I live.
これは私が住んでいる家です。
① つなぎたい語句が名詞か副詞かを判断します。
今回はthereという「副詞」です。
② つなぎたい語句が「場所」「時」「理由」「方法」かを判断します。
今回は「場所」を表しています。
①②から、用いる関係副詞は「where」ということになります。
③ 関係副詞をつなぎたい語句の後ろにおいて2つの文をつなぐ
こうしてできた文が<例文2>になります。
ここで完成した<例文2>を見てほしいのですが、whereの後ろは I live という完全文が来ています。
このように、関係副詞の後ろには完全文が来ます。
- 関係副詞の後ろは完全文
関係代名詞と関係副詞の書き換え
関係副詞は「前置詞+関係詞」と書き換えが可能です。
<例文3>
(1) This is the house.
これは家です。
(2) I lived in the house.
私はそこに住んでいます。
<例文>を関係代名詞でつないだ文は2種類作ることが出来ます。
関係代名詞については、日々是英文法 No.54を読んでみてください。
<例文4>
(1) This is the house which I lived in.
(2) This is the house in which I lived.
(1)では関係代名詞のみを前に出し、(2)では前置詞も一緒にin whichの形で前に出しています。
このin whichを関係副詞に置き換えることが可能です。
<例文5>
This is a house in which I lived.
= This is a house where I lived.
この場合でも関係副詞の後ろは完全文になっています。
今回の問題の解き方と解答
今回の問題では、まず選択肢の品詞を考えます。
1 for:前置詞または(等位)接続詞
2 there:副詞
3 where:疑問詞または関係副詞
4 which:疑問詞または関係代名詞
( )の前後に文があることから、( )には2つのを文をつなぐ働きが必要です。
ですので、等位接続詞の1 for、関係副詞の3 where、関係代名詞の4 whichということになります。
また、( )の後ろが完全文であることから 1 for, 3 whereのどちらかと判断します。
ここで、等位接続詞の1 forを使う場合は後ろに理由が来ます。
ですので、文法的にも意味的にも1 forは不可となります。
よって、正解は 3 whereということになります。
- <正解>
3 where