日々是英文法 No.6
大学入試問題やTOEIC等の文法をほぼ毎日1問ずつ解説していきます。
たった1問でも毎日続ければ365問です。
大学入試を乗り越えるためには365問だけではもちろん足りません。
しかし、毎日少しでも英語に触れること、そしてそれを確実に覚える習慣を身につけることはとても大切なことです。
是非毎日覗いてみてください。
- 次の問いの( )の中に入れるのに最も適当なものを、1~4の中から選びなさい。
This is the ( ) best book I’ve ever read.
1 far
2 most
3 much
4 very
この問題は、1996年センター本試験の問題です。
受験生であれば、5秒以内に解いて欲しい問題です。
最上級
今回の問題を解くポイントになるのは、最上級であるbestです。
最上級とは、3つ以上のものを比べて最も良いなどを表す際に使う表現です。
最上級を表すには、基本的には形容詞(または副詞)を変形することで表されます。
<例文1>
He is the tallest in his class.
(彼はクラスの中で最も背が高いです。)
最上級は、<例文1>のように形容詞(または副詞)の後ろに「estを付ける」もしくは「mostをつける」方法があります。
今回の「good, well」の最上級であるbestのように不規則に変化する形容詞(または副詞)もあります。
不規則に変化する形容詞(または副詞)は覚えるしかありません。
最上級については、また詳しく書きたいと思います。
最上級の強調
今回の問題では、最上級を強調するのに使う副詞がどれかを聞かれている問題です。
最上級の強調と言われるとピンと来ないかもしれません。
ですので、前回説明した比較級の時と同様にまずは原級(形容詞の基本形)で考えてみましょう。
<例文2>
Tom is tall.
(トムは背が高いです。)
<例文2>では、形容詞tallの原級が使われています。
これでは単純にトムは背が高いですと言っているだけです。
これを、「トムってすごく背が高いんですよ!」と言いたいときにどうするでしょうか。
<例文3>
Tom is very tall.
(トムはとても背が高いです。)
<例文3>のようにveryをつけて「とても」と強調しますよね。
これが原級の強調です。
そして比較級では強調に用いる語句が違うということを前回書きました。日々是英文法 No.5
では、最上級の強調に用いる時は何を使うのでしょうか。
今回は次の4つを覚えてください。
- 最上級を強める語句
much
by far
far and away
very
前回比較級でもお話しましたが、by farは最上級を強調する語句であり、farは比較級を強める語句になります。
これはセンター試験だけでなく入試でもよく出るのでしっかり覚えておきましょう。
veryの使い方
今回紹介した最上級を強調する4つの語句ですが、veryだけ使い方に注意が必要です。
<例文4>
Tom is much the tallest student in his class.
(トムはクラスの中でダントツに背が高い生徒です。)
<例文4>のように、much, by far, far and awayは最上級のtheの前に起きます。
しかし、veryの場合は少し違います。
<例文5>
Tom is the very tallest student in his class.
veryは、<例文5>のようにtheの後ろに置くことになります。
今回の問題でもここが聞かれています。
今回の問題の解き方と解答
今回の問題では、( )の後ろにbestがあります。
そして、選択肢がfar, most, much, veryとあるので最上級を強調する語句を聞かれていることを把握します。
この4つの中で最上級を強調できるのは、muchとveryです。
問題をもう一度見てみると、the ( ) best bookとなっていますので、theの後ろに置くことができるのは、4 very になります。
- <正解>
4 very
<参考問題>
次の問いの( )に入れるのに最も適当なものを1~4の中から選びなさい。
This is ( ) the best book I’ve ever read.
1 far
2 most
3 much
4 very
( )の後ろにbestがあり、選択肢をみて最上級を強調する語句を答えるということを把握します。
4つの選択肢の中で最上級の強調に使えるのは muchとveryです。
この問題では、( ) the best bookとなっているので、正解は3 muchということになります。