日々是英文法 No.51
大学入試問題やTOEIC等の文法をほぼ毎日1問ずつ解説していきます。
たった1問でも毎日続ければ365問です。
大学入試を乗り越えるためには365問だけではもちろん足りません。
しかし、毎日少しでも英語に触れること、そしてそれを確実に覚える習慣を身につけることはとても大切なことです。
是非毎日覗いてみてください。
- 次の問いの( )の中に入れるのに最も適当なものを、1~4の中から選びなさい。
( ) all of the papers, Ken found some mistakes.
1 Check
2 Checks
3 Checked
4 Having checked
この問題は、2019年青山学院大学の問題です。
受験生であれば、10秒以内に解いて欲しい問題です。
分詞構文
今回の問題を解くポイントになるのは、「分詞構文」です。
分詞構文は、分詞を使った副詞節で「接続詞+主語+動詞」の働きをします。
次の文を見てください。
<例文1>
When I waited for my mother, I met Mike.
= Waiting for my mother, I met Mike.
(母親を待っているときにマイクに会いました。)
<例文1>の2つの文は同じ意味になります。
どうやって分詞構文を作るかを見ていきましょう。
- <分詞構文の作り方>
①接続詞が省略されます。意味をはっきりさせるために残る時もありますが、基本形は省略されます。
②主節と同じ場合は主語を省略します。主節と主語か異なる際は主語を残します。
③時制が主節と同じ場合は、動詞を現在分詞に変更します。
完了形の分詞構文
続いて、<例文2>を見てください。
<例文2>
As I failed several times, I don’t want to try any more.
= Having failed several times, I don’t want to try any more.
(幾度か失敗したので、もう挑戦したくない)
<例文2>は、①②については<例文1>と同じです。
しかし、③は主節と時制が異なっています。
このとき、動詞は「Having + 過去分詞」の形に変更します。
否定文の分詞構文
続いて、<例文3>のように副詞節が否定文になっている場合についてです。
<例文3>
Because she didn’t know what to do, she kept silent.
= Not knowing what to do, she kept silent.
<例文3>では、<例文1><例文2>とは異なり接続詞節が否定文になっています。
否定文の際は、先頭にNotを付けることで否定の意味を表すことになります。
受動態の分詞構文
続いて、過去分詞を用いる分詞構文について説明します。
次の例文を見てください。
<例文4>
Because he was born in Japan, he was able to speak Japanese very well.
= (Being) Born in Japan, he was able to speak Japanese very well.
(彼は日本で生まれたので、日本語をとても上手に話すことができました。)
<例文4>は、副詞節が受動態の文になっています。
受動態の文の場合は、「Being + 過去分詞」または「Having been + 過去分詞」の形になります。
このBeing(およびHaving been)が省略されます。
過去分詞で始まる分詞構文は、受動態の意味になっているということを意識してください。
- 主節と時制が同じ:~ing
- 時制が違うなら:having 過去分詞
- 否定文:先頭にNot
- 受動態:(Being, Having been) + 過去分詞
今回の問題の解き方と解答
今回の問題では、文の後半にコンマを挟んで文(主語+動詞)が続いています。
このことから、( )は副詞節を作る必要があります。
この段階で可能性があるのが、3 Checked, 4 Having checkedのどちらかということになります。
ここからは内容での判断になります。
3 Checked であれば「Kenがcheckされている」, 4 Having checked であれば「Kenがcheckしている」という内容になります。
( )の後ろは、「間違いを見つけた」とあります。
このことから、「Checkする間違いを見つけた」となると判断します。
ですので、正解は4 Having checkedということになります。
- <正解>
4 Having checked
分詞構文の問題は以下でも扱っています。