日々是英文法 No.33
大学入試問題やTOEIC等の文法をほぼ毎日1問ずつ解説していきます。
たった1問でも毎日続ければ365問です。
大学入試を乗り越えるためには365問だけではもちろん足りません。
しかし、毎日少しでも英語に触れること、そしてそれを確実に覚える習慣を身につけることはとても大切なことです。
是非毎日覗いてみてください。
- 次の問いの( )の中に入れるのに最も適当なものを、1~4の中から選びなさい。
( ) I got to the school, the class had already started.
1 By the time
2 Since
3 Until
4 While
この問題は、2020年関西学院大学の問題です。
受験生であれば、10秒以内に解いて欲しい問題です。
期限と期間
今回の問題を解くポイントは、期限と期間です。
期限と期間については、日々是英文法 No.13で扱いました。
次の例文を見てください。
<例文1>
We must finish our tasks by tomorrow.
(私たちは、明日までに課題を終わらせなければならない)<例文2>
We must be doing our tasks until six o’clock.
(私たちは6時まで課題をやらなければならない)
byは、「期限」を表す前置詞です。
<例文1>では、課題を終わらせるの期限(明日「まで」)を表しています。
このように、byは動作を完了する期限を表す際に用います。
一方、untilは「期間」を表す前置詞です。
untilは、動作を継続する期間を表す際に用います。
課題をやり続ける期間(6時まで)を<例文2>では表しています。
- by:動作が完了する期限を表す
- until:動作を継続する期間を表す
byとby the time
untilは、前置詞と接続詞どちらの働きもします。
ですので、<例文2>のように後ろに名詞を置くことも、<例文3>のように後ろに文を置くことも可能です。
<例文3>
Wu must be doing our tasks until Tom comes back.
(私たちは、Tomが戻って来るまで課題をやらなければならない)
一方、byは前置詞としての役割しかなく<例文1>のように後ろに名詞を置くことしかできません。
そこで、用いるのが「by the time」です。
<例文4>
We must finish our tasks by the time Tom comes back.
(私たちは、トムが戻って来るまでに課題を終わらせなければならない)
<例文4>のように、by the timeを用いることで後ろに文を置くことができます。
- until:前置詞と接続詞の両方の働きをする
- by:前置詞
- by the time:接続詞の働きをする
(前置詞は後ろに名詞、接続詞は後ろに文を置くことができる
今回の問題の解き方と解答
今回の問題では、選択肢に接続詞が並んでいます。
接続詞の問題では、訳ではなく意味をしっかりと理解することが重要です。
それぞれの後ろには以下の内容が来ます。
- by the time:期限
- since:理由
- until:期間
- while:期間
複数の意味を持つ接続詞もありますが、今回はこの意味を覚えてください。
今回の問題では( )の後ろには「学校に着いた」とあります。
そして、主節には「授業はもうすでに始まっていた」となっています。
このことから以下のように考えることが大事です。
- 期限:学校に着くまでに ⇒ 結果:授業は始まっていた
- 理由:学校に着いたので ⇒ 結果:授業は始まっていた
- 期間:学校に着くまで ⇒ 継続:授業は始まりつづけている
- 期間:学校に着くまで ⇒ 継続:授業は始まりつづけている
今回は接続詞の作る副詞節内が過去形、主節が過去完了形になっています。
このことから、「学校に着くまでに授業が始まっていた」という意味になると判断します。
よって、今回は期限を表す 1 By the timeが正解となります。
- <正解>
1 By the time