今日の問題
大学入試問題やTOEIC等の文法をほぼ毎日1問ずつ解説していきます。
たった1問でも毎日続ければ365問です。
大学入試を乗り越えるためには365問だけではもちろん足りません。
しかし、毎日少しでも英語に触れること、そしてそれを確実に覚える習慣を身につけることはとても大切なことです。
是非毎日覗いてみてください。
次の問いの( )の中に入れるのに最も適当なものを、1~4の中から選びなさい。
Some people find ( ) difficult to economize on mobile phone costs even when times are hard.
1 everything
2 it
3 that
4 things
この問題は、2011年センター本試験の問題です。
受験生であれば、5秒以内に解いて欲しい問題です。
解答だけ見たい人はこちら
形式目的語構文:不定詞
今回の問題を解くポイントは、形式目的語構文です。
次の例文を見てください。
I find the book difficult.
(私はその本は難しいとわかった。)
<例文1>は、第5文型(SVOC)の文章で「その本(O)が難しい(C)とわかった」という意味になります。
しかし、これだけでは本を読むのが難しいのか、本を購入するのが難しいのかがわかりません。
そこで不定詞を用いる時に登場するのが形式目的語です。
I found it difficult to read the book.
(私はテニスをすることが好きです。)
<例文2>のitは、形式目的語と言い不定詞の代わりに置かれています。
そして後ろに、itの内容である真目的語 to read the book が置かれます。
単純に置き換えて、I found to read the book difficult.としたい所ですが、この文は文法的に間違いになります。
では、どうして形式目的語が使われるのでしょうか。
英語では結論を先に述べる文が多いです。
「今日は雨が降りそうだから傘を持って行ったほうが良いよ。」ではなく、「傘を持って行ったほうが良いよ。今日は雨が降りそうだからね」と表現することが多いです。
論文なども、まずは結論を述べその理由を後から説明します。
このように、英語では主語や目的語の代わりに形式主語や形式目的語を用いることがよくあります。
そのときに用いられるのは、itです。
通常itはそれまでに出てきた語句や文を指すことが多いですが、形式主語や形式目的語のitは内容が後ろに書かれるので注意が必要です。
今回の問題の解き方と解答
今回の問題では、( ) の前にfindがあります。
そして、選択肢はどれも名詞になります。
このことから、第5文型であると判断できます。
そして後ろに to economizeと不定詞が来ていることから形式目的語のitと判断します。
よって正解は 2 it になります。
<正解>
2 it