日々是英文法 No.15
大学入試問題やTOEIC等の文法をほぼ毎日1問ずつ解説していきます。
たった1問でも毎日続ければ365問です。
大学入試を乗り越えるためには365問だけではもちろん足りません。
しかし、毎日少しでも英語に触れること、そしてそれを確実に覚える習慣を身につけることはとても大切なことです。
是非毎日覗いてみてください。
- 次の問いの( )の中に入れるのに最も適当なものを、1~4の中から選びなさい。
After I injured my elbow, I had to quit ( ) for my school’s badminton.
1 playing
2 to be playing
3 to have played
4 to play
この問題は、2018年センター本試験の問題です。
受験生であれば、5秒以内に解いて欲しい問題です。
動名詞と不定詞
今回の問題を解くポイントになるのは、動名詞と不定詞です。
次の例文を見てください。
<例文1>
I liked tennis.
(私はテニスが好きです。)
<例文1>では、私がテニスを好きなのはわかりますが、テニスを「する」のが好きなのか「観る」のが好きなのかがわかりません。
そこで用いるのが、動名詞と不定詞です。
<例文2>
動名詞:I liked playing tennis.
不定詞:I liked to play tennis.
(私はテニスをすることが好きです。)
動名詞は動詞にingをつけ、不定詞はtoを付けることで、どちらも「~すること」という意味になります。
<例文2>は動名詞、不定詞を使うことで「テニスをすること」という意味になります。
不定詞には他の用法もありますが、それらについてはまた書きたいと思います。
動名詞と不定詞は置き換え可能?
動名詞と不定詞はどちらも「~すること」という意味になります。
ですので、中学校などで書き換えの問題を扱って利します。
しかし、動名詞と不定詞で意味が異なり置き換えができないことがあります。
例えば、次の例文を見てください。
<例文3>
(1) I stopped talking to Mike.
(2) I stopped to talk to Mike.
(1)は動名詞を使っていて、「私はMikeと話すのをやめた」という意味になります。
一方、(2)は不定詞を使っており、「私はMikeと話すために立ち止った」という意味になります。
このように動名詞と不定詞は使い方によって意味が変わってしまいます。
ではどうして意味がかわってしまうのでしょうか。
動名詞は過去、不定詞は未来を見ている
動名詞を使う時は、過去(もう終わっている)を意味しており、話し手としては客観的なイメージになります。
一方、不定詞は、未来(これからする)を意味していて、積極的(主観的)なイメージになります。
先ほどの<例文3>を見てみましょう。
動名詞の場合は、すでにMikeと話している(過去)ことをstop(やめる)ことになります。
ですので、順番的にtalking to Mikeが先(①番目)で、stopが後(②番目)になります。
不定詞の場合は、これからMikeと話をするためにstop(立ち止る)ことになります。
順番的には、stopが先(①番目)で、talk to Mikeが後(②番目)になります。
- 動名詞:過去を意味しており、客観的なイメージ
- 不定詞:未来を意味しており、積極的なイメージ
今回の問題の解き方と解答
今回の問題では、前半に「肘を怪我してしまった後」と書かれています。
そして、2文目でhad to quit(辞めなければならなかった)となっています。
このことから、「肘を怪我したので学校のバトミントンチームでプレイすることを辞めなければいけなかった」という意味になることがわかります。
つまり、既にplayしていることをquitするので、答えは 1 playingになります。
- <正解>
1 playing
<参考問題>
I remember ( ) Mike. Maybe, I met him three years ago.
1 to meet
2 meeting
3 meet
4 meets
後半に、「たしか3年前に会った」と書いてあります。
このことから、「私はMikeに会ったことを覚えている」という意味になることがわかります。
すでに会ったこと覚えているので、答えは 2 meeting になります。