食塩を加えたときの濃度を求める問題を考えてみましょう!
食塩を加えて濃度を求める問題
中学受験を乗り越えるうえで避けられないのが算数です。
算数を苦手とする小学生は多いです。
そんな親御さんも含め小学生でも理解できるように、問題の解き方を基本から解説しています。
前回までに、食塩水の問題でよく出る「濃度」「濃度からの食塩・水・食塩水の重さの算出」「水の蒸発・追加による濃度変化」問題について書きました。
濃度の出し方
食塩・水・食塩水の重さの出し方
水の蒸発・追加による濃度変化
食塩水の問題は中学受験でよく出題されます。
今回は、「食塩を加える」問題について解いていこうと思います。
食塩を加える問題
<基礎問題7>
3.4%の食塩水500gに食塩を25g混ぜました。何%の食塩水ができますか。
今回は、この問題を考えてみましょう。
食塩を加える問題の考え方と解き方の流れ
食塩を加えた時の水の濃度について求めてみましょう。
3.4%の食塩水500gに食塩を25g混ぜました。何%の食塩水ができますか。
まず、食塩を加える問題を解くうえでとても大切なことが2つあります。
食塩を加えても水の量は変わらない
食塩の濃度を出すためには、食塩の重さと食塩水全体の重さが必要になります。
その時、食塩を加えると食塩の重さだけを増やして、食塩水全体の重さを増やすのを忘れることがよく起こります。
ですので、食塩を加えると全体量が変わるということを意識してください。
また、今回は使いませんが食塩を加えても水の量は変わらないという事も大切な考えですので覚えておきましょう。
今回の問題の考え方の流れは以下になります。
1: 濃度を求めるためには、食塩の重さと食塩水全体の重さが必要
2: 最終的な食塩の量を出すために、最初に含まれていた食塩の重さが必要
問題を解くときは、この考え方の逆になります。
ですので、次のように解いていきます
1: 最初に含まれている食塩の重さを求める。
2: 最終的な食塩の重さと食塩水全体の重さを求める
3: 濃度を求める。
では、この順に解いてみましょう。
最初に含まれていた食塩の重さを求める。
全体が500 gなので、100 = 500gとなり、1 = 5 gということになります。
初めの食塩水の濃度は3.4 %ですので、3.4 = 17 gとなり、食塩は17 g含まれていたことになります。
最終的な食塩と食塩水全体の重さを出す。
初めの食塩の重さが17 gで、その後食塩を25 g加えたので、最終的な食塩の量は 17 + 25 = 42 gということになります。
そして食塩水全体の重さは、食塩を加えたことで25 g増えているので、500 + 25 = 525 gになります。
食塩を加えると食塩水全体の量も増えるということをしっかり意識しましょう。
濃度を求める。
ここまでの事をまとめると下の図の様になります。
この図から、<基礎問題7>は次のような問題だったことがわかります。
食塩を42 g含む食塩水525 gは、何%の食塩水ですか。
ここまで来ると、後は<基礎問題1>と同じ考え方になります。
全体が525 gなので525 g = 100となり、5.25 g = 1となります。
食塩の量が42 gなので、42 ÷ 5.25 = 8 なので、食塩水の濃度は8%ということになります。
今回は「食塩を加える」問題について考えました。
この問題を解くうえで大事なことが2つあります。
食塩を加えると、水の重さは変わらないが食塩水全体の重さは増えます。
この考え方は今後問題を解いていく上でとても大切なことになりますのでしっかり理解しておきましょう。
今回までが、食塩水の基礎になります。
これから扱っていく問題も基本的に<基礎問題1> ~ <基礎問題7>の考え方で解くことになります。
ですので、まずは<基礎問題1> ~ <基礎問題7>をしっかり理解するようにしてください。
食塩水問題の基礎的な考え方はこちら↓