今回は、that節を用いた英文の受動態についておさらいしてみましょう。
<この記事でわかること>
that節を用いた文の受動態の作り方
人 is said that ~ が存在しない理由
受動態とは
受動態とは、動作を受けるものが主語になり「~される」「~されている」の意味になります。
基本的な受動態の作り方は次のようになります。
① 能動態の目的語を主語にする
② 能動態の動詞を、「be動詞 + 過去分詞」に変換します
③ 能動態の主語を、by + 目的語の形に変形し文尾に付けます
S + V + that節の受動態
第3文型の目的語にthat節を用いた文を受動態にするときは注意が必要です。
that節が目的語の用いられているときは、受動態の主語に「that節自体」「that節内の主語」を用いる2種類の受動態があります。
<例文1>
能動態 :They say that he is the best player.
受動態1:It is said that he is the best player (by them).
受動態2:He is said to be the bset player (by them).
that節を主語
受動態1は、that節を主語にしています。
①能動態の目的語がthat節になっているので、that節を主語にします。
②that節は単数扱いになるので、be動詞にはisを使います。
③theyをby themに変形して最後につけます。
しかし、they一般的な人のことを言っているのでby themは省略されます。
ここで、that節を主語にすると主語が長くなってしまうので形式主語のitを用いることが多いです。
真主語であるthat節はを後ろに置かれます。
that節内の主語を受動態の主語にする
受動態2では、能動態のthat節の主語を主語に用いています。
①能動態のthat節内の主語であるheを主語にします。
②主語がHeになるので、be動詞はisを用います。
③that節内の主語を用いる場合は、後ろは不定詞にします。
不定詞の動詞は、that節内の動詞を用います。
④能動態の主語theyを、by themに変形して最後につけます。
先ほど同様by themは省略されます。
人 is said that ~ が存在しない理由
「彼は~だと言われている。」という英作を考えると、「He is said that ~.」と書く受験生が多いです。
しかし、この形は存在しません。
それは次のような形の英文が存在しないからです。
<例文2>
They say him that he is the best player.
*この形(第4文型)が存在しない。
<例文2>のように、sayは目的語を2つもつ第4文型を作ることができません。
そのため、次の<例文3>のような受動態も作ることができません。
<例文3>
He is said that he is the best player.
しかし「彼はbest playerだと言われています」を英作文すると、
「He is said that he is the best player.」と書く人がとても多いです。
「S say 人 that節」という形が作れないので、「人 is said that節」という形は存在しないことをしっかり覚えてください。
人 is told that ~ は可能
「人 is said that節」という形は存在しませんが、「人 is told that節」は存在します。
それは、動詞のtellが第4文型を作ることが可能だからです。
S + V + O + that節の受動態(第4文型)
第4文型の2つ目の目的語にthat節を用いた文も受動態にすることができます。
<例文4>
能動態:They tell him that he is the best player.
受動態:He is told that he is the best player.
①能動態の目的語であるhimを主語にします。
②主語がHeになるので、be動詞はisを用います。
③能動態の主語theyを、by themに変形して最後につけます。
先ほど同様by themは省略されます。
こうしてできたのが、<例文4>の受動態です。
このように、「人 is told that節」は作成することができます。
まとめ
今回は、that節を用いた受動態について解説しました。
中でも、「人 is said that節」という形は存在しませんが、「人 is told that節」は存在することに注意してください。
受動態の演習問題はこちら↓