日々是英文法 No.84
大学入試問題やTOEIC等の文法をほぼ毎日1問ずつ解説していきます。
たった1問でも毎日続ければ365問です。
大学入試を乗り越えるためには365問だけではもちろん足りません。
しかし、毎日少しでも英語に触れること、そしてそれを確実に覚える習慣を身につけることはとても大切なことです。
是非毎日覗いてみてください。
- 次の問いの( )の中に入れるのに最も適当なものを、1~4の中から選びなさい。
The city has a printer factory in ( ) my mother used to work.
1 what
2 where
3 which
4 whom
この問題は、2019年近畿大学の問題です。
受験生であれば、5秒以内に解いて欲しい問題です。
解答だけ見たい人はこちら
- 今回のポイント:関係詞(前置詞+関係代名詞)
- 前置詞+関係代名詞
- 関係代名詞と関係副詞の書き換え
- 今回の問題の解き方と解答
今回のポイント:関係詞(前置詞+関係代名詞)
今回の問題を解くポイントは、関係詞です。
関係詞には大きく分けて「関係代名詞」「関係副詞」「複合関係詞」の3つあります。
今回用いられているのは、その中の「関係代名詞」です。
前置詞+関係代名詞
関係代名詞は、前置詞の後ろの目的語でも用いられます。
<例文1>
(1) This is a house.
(これは家です。)
(2) I lived in the house ten years ago.
(私はこの家に10年前住んでいました。)
<例文1>は、(1)で「これは家です」、(2)で「私はこの家に10年前に住んでいました。」と2つの文で表しています。
この(1)(2)を1つにして「これは私が10年前に住んでいた家です」と表してみましょう。
その文が次の<例文4>(1)(2)になります。
<例文2>
(1) This is a house which I lived in ten years ago.
(2) This is a house in which I lived ten years ago.
(これは私が10年前に住んでいた家です。)
<前置詞+関係代名詞の作り方>
① つなぎたい語句が「人」であるか「物」であるかを判断します。
今回はa houseですので物です。
② つなぎたい方の語句が主格、所有格、目的格のどれかを判断します。
今回は前置詞inの後ろの目的語として使われているので、「目的格」を用います。
①②から、用いる関係代名詞は「目的格のwhich」ということになります。
③ 関係代名詞をつなぎたい語句の後ろにおいて2つの文をつなぐ
こうしてできた文が<例文2>(1)になります。
ここで、(1)では関係代名詞だけが前に出てきてinは後ろに残っています。
ですので、関係代名詞の後ろは前置詞inの後ろの目的語がない不完全文になっています。
(1)では関係代名詞を省略することが可能です。
一方(2)では、関係代名詞がinと一緒に前に出てきています。
このように、目的格の関係代名詞が前置詞の後ろの目的語の代わりに用いられる際は、前置詞と一緒に前に出すことができます。
この場合、関係代名詞の後ろは完全文になります。
この前置詞を前に出したときは関係代名詞を省略することはできないので注意してください。
- 目的格の関係代名詞は前置詞と一緒に前に出ることがある
- 前置詞を前に出す時は関係代名詞は省略できない
関係代名詞と関係副詞の書き換え
「前置詞+関係代名詞」は関係副詞と書き換えが可能です。
<例文3>
This is a house in which I lived.
= This is a house where I lived.
この場合でも関係副詞の後ろは完全文になっています。
今回の問題の解き方と解答
今回の問題では、選択肢から関係詞の問題であることがわかります。
また( )の前にinがあり、後が完全文になっています。
このことから、3 which, 4 whomのどちらかであることがわかります。
そして、先行詞となるのがa printer factoryと物であることから、3 whichであると判断します。
よって正解は 3 whichということになります。
- <正解>
3 which
関係詞については以下でも扱っていますので、のぞいてみてください。