今日の問題
大学入試問題やTOEIC等の文法をほぼ毎日1問ずつ解説していきます。
たった1問でも毎日続ければ365問です。
大学入試を乗り越えるためには365問だけではもちろん足りません。
しかし、毎日少しでも英語に触れること、そしてそれを確実に覚える習慣を身につけることはとても大切なことです。
是非毎日覗いてみてください。
次の問いの( )の中に入れるのに最も適当なものを、1~4の中から選びなさい。
She ordered the model train, a picture of ( ) she had seen in the catalog.
1 that
2 what
3 which
4 whose
この問題は、2020年立命館大学の問題です。
受験生であれば、10秒以内に解いて欲しい問題です。
解答だけ見たい人はこちら
目的格の関係代名詞
今回の問題を解くポイントは、目的格の関係代名詞です。
目的格の関係代名詞には、who(m), which, thatの3つあります。
それぞれの基本的な使い分けは以下になります。
先行詞 | 関係代名詞 |
---|---|
人 | who(m) |
物 | which |
それ以外 | that |
先行詞が人の時はwho(またはwhom)、物の時はwhich、それ以外ではthatを使います。
(先行詞については後ほど説明します。)
次の例文を見てください。
(1) I have a friend.
(私には友達がいます。)
(2) I belive him.
(私は彼を信じています。)
<例文1>は、(1)で「私には友達がいます」、(2)で「私は彼(その友達)を信じています」と2つの文で表しています。
この(1)(2)を1つにして「私には信じている友達がいます」と表したいときに用いるのが関係代名詞です。
その関係代名詞を使った文が次の<例文2>になります。
I have a friend who I believe.
(私には信じている友達がいます。)
① つなぎたい語句が「人」であるか「物」であるかを判断します。
今回はa friendですので人です。
② つなぎたい方の語句が主格、所有格、目的格のどれかを判断します。
今回himは目的語として使われているので、「目的格」を用います。
①②から、用いる関係代名詞は「目的格のwho(m)」ということになります。
③ 関係代名詞をつなぎたい語句の後ろにおいて2つの文をつなぐ
こうしてできた文が<例文2>になります。
ここで完成した<例文2>を見てほしいのですが、who(m)の後ろに目的語のない文がきています。
目的格の関係代名詞は後ろに目的語のない文が来ますので見つける際のポイントになります。
そして、今回のa friendのように関係代名詞節でつなぐ名詞のことを先行詞といいます。
また、目的格の関係代名詞は省略されることがよくあります。
その場合は、「名詞+主語+動詞」がきたら関係代名詞の省略を疑う癖を付けてください。
前置詞+関係代名詞
目的格の関係代名詞は、前置詞の後ろでも用いられます。
(1) This is a house.
(これは家です。)
(2) I lived in the house ten years ago.
(私はこの家に10年前住んでいました。)
<例文3>は、(1)で「これは家です」、(2)で「私はこの家に10年前に住んでいました。」と2つの文で表しています。
この(1)(2)を1つにして「これは私が10年前に住んでいた家です」と表したいときに用いるのが前置詞+関係代名詞です。
その関係代名詞を使った文が次の<例文4>になります。
(1) This is a house which I lived in ten years ago.
(2) This is a house in which I lived ten years ago.
(これは私が10年前に住んでいた家です。)
① つなぎたい語句が「人」であるか「物」であるかを判断します。
今回はa houseですので物です。
② つなぎたい方の語句が主格、所有格、目的格のどれかを判断します。
今回は前置詞inの後ろの目的語として使われているので、「目的格」を用います。
①②から、用いる関係代名詞は「目的格のwhich」ということになります。
③ 関係代名詞をつなぎたい語句の後ろにおいて2つの文をつなぐ
こうしてできた文が<例文4>になります。
ここで、(1)では関係代名詞だけが前に出てきてinは後ろに残っています。
ですので、関係代名詞の後ろは前置詞inの後ろの目的語がない不完全文になっています。
(1)では、<例文2>と同様関係代名詞を省略することが可能です。
一方(2)では、関係代名詞がinと一緒に前に出てきています。
このように、目的格の関係代名詞が前置詞の後ろの目的語の代わりに用いられる際は、前置詞と一緒に前に出すことができます。
この場合、関係代名詞の後ろは完全文になります。
また、前置詞を前に出したときは関係代名詞を省略することはできないので注意してください。
前置詞を前に出す時は関係代名詞は省略できない
名詞+前置詞+関係代名詞
<例文4>では、前置詞と関係代名詞が前に出る形でした。
前置詞と関係代名詞だけでなく、前置詞の前の名詞も一緒に前に出ることがあります。
(1) This is a pen
これはペンです。
(2) I like the color of the pen.
私はそのペンの色が好きです。
(3) This is a pen which I like the color of.
(4) This is a pen of which I like the color.
(5) This is a pen the color of which I like.
<例文5>は、(1)で「これはペンです」、(2)で「私はそのペンの色が好きです。」と2つの文で表しています。
この(1)(2)を関係代名詞を用いて「これは私が色が好きなペンです」と表したのが(3)~(4)になります。
① つなぎたい語句が「人」であるか「物」であるかを判断します。
今回はa penですので物です。
② つなぎたい方の語句が主格、所有格、目的格のどれかを判断します。
今回the penは前置詞の後ろの目的語として使われているので、「目的格」を用います。
①②から、用いる関係代名詞は「which」ということになります。
③ 関係代名詞をつなぎたい語句の後ろにおいて2つの文をつなぐ
このとき、関係代名詞だけを前に出したのが(3)、前置詞+関係代名詞を前に出したのが(4)です。
今回はthe color of the penで1つのかたまりとなっているので、the color of whichを前に出したのが(5)になります。
関係副詞:where
先ほどの<例文4>(2)の「前置詞+関係代名詞」の代わりに関係副詞を用いることがあります。
今回は関係副詞の1つであるwhereについて扱います。
This is a house in which I lived ten years ago.
= This is a house where I lived ten years ago.
<例文6>のin which の代わりにwhereを用いることが出来ます。
今回はin the houseが場所であるので場所を表す関係副詞whereを用います。
今回の問題の解き方と解答
今回の問題では、( )の前にofがあり後ろにはshe had seen in catalogと不完全文が続いています。
このことと選択肢から、可能性があるのは2 what, 3 whichのどちらかになります。
また、前半がShe ordered the model trainと文の要素が揃っています。
このことから先行詞はa pictureではなくthe model trainとなります。
先行詞がthe model trainであるので、正解は3 whichだとわかります。
3 which
関係代名詞の過去問題についてはこちら↓