「臆病と聞くとどんなイメージを持ちますか?」
常にビクビクしていて、便りなくて、何もできないようなイメージでしょうか?
しかし、臆病であることは悪いことでしょうか?
臆病であることと何もできないことって関係あるでしょうか?
元々ネガティブなポジティブに行動できる人が一番強いと私は思います。
私はこの本を読んで改めてその思いが強くなりました。
今ネガティブな自分が嫌で、ポジティブになりたくてもがいている
どうして私はこんなにネガティブなのかと悩んでいる
そんな人に読んでほしい本です。
臆病であるからこそできること、ネガティブだからできることがあります。
ネガティブな考え方は、使い方によっては武器になります。
この本を読めばそう思えるようになります。
ネガティブに考えられるのはいいこと
ネガティブ思考をどう捉えるか
臆病であるから成功できる
常に臆病人間じゃないと、成功はないんじゃないですか。失敗するんじゃないかと思うから念には念を入れて、それでもまた手を止めて『ちょっと待てよ』と考えるわけでしょう」
臆病というのは、「怖い」「恐ろしい」と感じることですよね。恐ろしいからこそ、敏感でいられる。不安でどきどきしているからこそ、周りの空気とかを感じられる。そういう人間でなければ、僕は成功しないと思うんですよ。
ネガティブな人はどうしても最悪の状況をイメージしてしまいます。
私は小さいころ、「私なんか生まれてこなければよかった」「私が死んだら誰が泣いてくれるのだろう」、そんなことばかり考えていました。
誰かに何かをお願いするとき
「こんなことを言ってしまって、あの子が嫌な気分になってしまったらどうしよう」
何かお祝いをするときでさせえも
「こんなもの送っても、いらないなと思われたらどうしよう」
そんな風に考えてしまいます。
けど、これって視点を変えると悪いことではないです。
「私が死んだら誰が泣いてくれるのだろう」
そんなことを思っていた分、周りの子供達より「生」や「死」についてよく考えていました
「こんなことを言ってしまって、あの子が嫌な気分になってしまったらどうしよう」
1つの事でも相手がどう思うかを気持ちを考えることができているということではないでしょうか?
「こんなもの送っても、いらないなと思われたらどうしよう」
相手がもらったときのことを考えることができている証拠です
相手のことを考え、その場その場で敏感に感じることが大切
挾土さんはその先にしか成功はないと言っているのだと思います。
もちろん、相手の事ばかり考えて自分の思ったことをいえない、ネガティブな感情を抱くだけでは成功はありません。
色々なことを感じ取った後どう行動するかそこが大切です。
ネガティブに考えてポジティブに行動する
「臆病でもいい。いや、臆病だからこそ、いい仕事ができる」
「この人はこういうことがたぶん好きなんじゃないか」と直感を働かせて、それを反映させる
ネガティブに考えた後どうするか、それが大きな分かれ目になります。
「こんなことを言ってしまって、あの子が嫌な気分になってしまったらどうしよう」
「こんなもの送っても、いらないなと思われたらどうしよう」
そこで悩み立ち止るのではなく、どういえば相手は嫌な気分にならないだろう?
相手が欲しいものはなんだろう?そう考えることが出来るかでその先は変わります。
どういえば相手は嫌な気分にならないかを考えれば、言葉使いに気をつけ、言葉というものを大切にできるようになります。
相手が欲しいものはなんだろうと考えることで、相手のことを理解しよう、相手のことをもっと知ろうと思うことが出来ます。
ネガティブな考え方で最悪の状況を考え、その中で最善の策を見出して、勇気をもって行動する
挾土さんはそのことを「臆病な人間が勇気を出してチャレンジするから成功する。」と言ったのではないでしょうか?
私はそう思います。
「行動しないと何も変わらない」
うまく行っている人はみんな言います。
一番問題なのはネガティブな考え方ではなく、ネガティブでいる自分に満足してしまうことです。
それはネガティブな考え方ではなく、単なる被害者意識です。
ネガティブに考えたら、それが起こらないようにどうするか考えるようにしましょう。
見えているものがすべてではない
人間の目って、きっと見えないものを見ている部分があるんですよ。自分の頭でわかっていなくても、目が感じている
自分で「失敗したな」と思ったとき、絶対それをそのままにしておきたくないですね。受け取った人は、失敗しているとは思ってない場合もたくさんあるんですよ。たとえそうであっても自分にとって失敗は失敗。
「レコードでの音は暖かい」
私たちの親世代からそんな言葉を聞いたことがあります。
私はそんなのは昔を懐かしんでいて時代の変化について行けていないだけだと思っていました。
ですがある日こんなことを聞いたんです。
「レコードには耳には聞こえてない音が入っている」
人間の耳には、聞こえる音の高さというがあります。
ある高さを超えると音が鳴っていても人には聞こえなくなります。その聞こえなくなる高さが年を重ねるにつれて低くなってきます。
有名なのがモスキート音です。
モスキートとは蚊のことで、モスキート音とは蚊の羽音です。
夏の夜に耳元で蚊が飛んで不快な気分になったことありませんか?
あのモスキート音でも若い人たちには聞こえるけども年輩の人たちには聞こえない音があります。
若い人たちにだけ聞こえるモスキート音を鳴らすことで、コンビニに若い人たちがたむろしないようにしようという実験がありました。
このように人間には聞こえない高さの音がレコードには収録されていました。
それがデジタル時代になり、人間には聞こえない高さの音はカットされています。
ですので、その聞こえない音が温かみを出しているかはわからないですが、私たちの親世代が言っていた「レコードの音は暖かい」というのも気のせいではないのかなと私は思っています。
これと同じことを挾土さんは目で感じているのかもしれません。
相手の目には失敗していないと見えていても、どこか気持ち的にその失敗を感じ取っている可能性がある。
すこし妥協することで、その場はしのぐことができても、「次もお願いしよう」という気持ちにどこかなれない。
そういったことを仰っているのだと思います。
職人としても気持ち
恨まれても、後で喜ばれる。そこを曲げるのは、違う。強い意志を持っとかんといかん
職人として納得のいかないものは、渡せない
「今この子達に嫌われたとしても、将来あの人に会えてよかったという存在でいたい」
子供達に教える仕事に携わっていて、私が常に考えることです。
ネガティブだからこそ持っている相手の気持ちを読む力、それをどう活かすか。
そこが問題だと私は思います。
私はネガティブであった分、比較的相手の気持ちを読むことが得意です。
だからこそ、今これを言われていい気分はしないだろうな、と感じます。
もちろん今言う必要がなければ言いません。しかしどうしても今言うことが大事ということがあります。
その時にどうするか、「この子にとってはどちらがいいのか」「今ではなくて将来を考える」そういった意志がなければ貫くことはできません。
「自分が正しいと思うことをやる」そこには強い意志が必要です。
そのためには「自分にとって何が大切か」それを常に考えておく必要があります。
挾土さんの「恨まれても、後で喜ばれる。そこを曲げるのは、違う。強い意志を持っとかんといかん」という言葉を読んで、私も勇気をもらいました。
挾土さんにとってのプロフェッショナル
どんなに追い込まれても、焦ったら負けだ。落ち着いて、臆病になれ。
自分がわかっていることとか、習ってきたことをやるのは、当たり前ですよね。そういった経験に、何か別のことを混ぜて、新しいことに向かって不安な気持ちになっている。そういう時間が、僕はプロフェッショナルだと思うんです。
臆病な気持ちを持ち、それでも新しい事に立ち向かう。
これはとても勇気のいることだと思います。
けど、いつかその勇気を持つしかないです。
大きな一歩を踏み出すのではなく、小さな一歩を踏み出してほしい。
ネガティブに考えるだけでなくどうしたらその最悪の状況がおこらないように出来るかを考える
そう考えることだけでも一歩だと思います。
ネガティブな考え方を一緒に武器にしていきましょう。
今回は左官職人の挾土さんについて書きました。
挾土さんを始めてみたのがNHKのプロフェッショナルという番組でした。
プロフェッショナルはよく見る番組なのですが、挾土さんの回を見てすごく気になったのを覚えています。
是非一度ご覧になってみてください。